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2009/03/23

JO:赤狩山P vs F.ブスタマンテ

ジャパンオープン、決勝日の初戦である、男子ベスト16の注目カードは、赤狩山PとF.ブスタマンテの対戦。予選を観戦した人からの情報によれば、どちらもものすごく調子がよかったらしい。これは見逃す手はない。このゲーム、途中まで赤狩山Pが押していた。なかなか調子もいいようで、うまく取り切っていたしミスも少なかった。一方、ブスタマンテは、ブレイクスクラッチの連続。さらには、コントロールブレイクに切り替えても、なぜだか取り出しが見えない苦しい流れ。だが、なぜだかスコアーは開かない。流れが悪くても崩れていかない。これが世界一流ということだろう。赤狩山P相手に、3連続ブレイクスクラッチなんかしてたら、普通なら気持ちがなえてしまう。そこをこらえて4−4のイーブンになった辺りから、一気にブスタマンテペースになってしまった。と言っても、結局取り出しが見えたのは、8−4のブスタマンテリードで迎えた最後のブレイクだけ(下ムービー)。ブスタマンテ、思わず声が出る(笑)。そしてこの配置を約1分30秒で取り切って勝利。すごい。

流れは悪かったとはいえ、守り、攻めともにうまさが見られた。全体的に球が柔らかい。結構、殺し球を多用していて、「え、こんなフリがあるのに!?」という球でも、普通に殺して手球をコントロールしていた。この、殺し球の使い方は参考になる。的球が優しくポケットに向かうので穴前でカタカタすることがない。もちろん、殺すようにヒネリのスロウを利用して厚めに狙うとか、そういう難しさはあるが、球を走らせるよりもポジショニングや入れが楽な場面はあるだろう。そして、優しい球なのに、回転がしっかりと乗っていて球が走る。この辺りは本当に近くで見ていてもわからない。特に驚いたのは、セーフティーで見せた球(下図)。クッション際の5番に手球を当てて、7番の裏に隠すセーフティーだったのだが、手球を押し殺したのだ。手球にやや勢いがあって、7番には軽くキスしていたが、それでも隠れる程度にまで勢いを殺せている。しかも、押し殺しでだ。

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さらに驚きなのは、この球を軽く撞いているということ。まぁ、勢いよく押しを入れて撞いたら、いくら押し殺しても球は7の裏に隠れないだろう。普通に押し出すような感じで球を撞いたと思ったのに、クッション際でキュッと押し殺しになったのだ。きっとクッション際の5番への手球の入り方とか、クッションに入ったときに手球の回転とか、そういう微妙なタイミングなどが絶妙にうまく合わさって、こういう殺し球になるのだろう。ブスタマンテは、ブレイクよりもプレーが素晴らしいのだと、改めて感じてしまった。


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コメント

確かにこれはため息ショットでしたね。
ぼくも思わず声が出てしまいました。

それにしてもフィリピンの選手は観客を味方につけるパフォーマンスがうまいなぁって思いました。精神的に余裕があるんですかね。

投稿: yoxy | 2009/03/24 09:21

パグライアンやレイズなどもそうですが、うまいことピンチで観客を取り込みますよね。実際はすっごく緊張しているし、追い込まれているのだと思います。が、それを声を出すことで解消しているのかもしれません。日本の選手も、もっと観客にアピールしてもいいと思うのですが、国民性なんでしょうか?

投稿: アライ | 2009/03/24 13:12

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